その5 足の解剖学

この記事は約2分で読めます。

足の機能構造から、足について考えてみよう。

趾骨が14本、中足骨が5本、足根骨が7個、これに種子骨2個を加えて片足28個で構成されている。
特に踵骨は一番大きい。

これらの骨が靱帯や関節包でガッチリとつながれている。
写真資料は深層の部分ですが、何層にもわかれて繋がっています。

余談ですが、ここで引用した『プロメテウス解剖学アトラス』は大変美しい画でわかりやすいと評判の解剖学本です。オススメ。
足を動かしている筋肉の多くは、膝のあたりから繋がっています。

みなさんがイメージしたいたよりも、意外と遠くからではないでしょうか?

最近、足指のグーパーや外反母趾などの変形で、動きが悪くなっている人が多いですが、足指がキチンと動くということは、脚全体が動くということ。

歩いているだけで、脚全体、特に膝から下の下腿は動かされるのです。むくみ、冷え性などは基本的に起こらない仕組みになっています。

プロメテウス解剖学アトラスより


足底の緩衝系です。
厚さ2cmの皮下結合組織は蜂の巣状の脂肪組織からなっており、圧力をやわらげています。

マラソンで足が着地するたびに受ける地面からの力『反力』は体重の3〜4倍とされています。

体重×(倍数)×着地回数×距離=片足の床反力

60kg×3×500回(1kmで片足500回と想定)×10km=900トン!

床反力を推進力に使っている部分もあるし、すべての圧力が身体にかかるわけではないですが、すごい数字ですよね。

ちなみに歩行は1.2倍といわれています。

60kg×1.2×500回(1kmで片足500回と想定)×10km=360トン!

ウォーキング・ハイキングよりも、ジョギング・マラソンで膝・股関節・腰を痛める人が多いのは納得ですね。

膨大な圧力をやわらげる仕組みはまだあって、それが足のアーチ構造(足底弓蓋・土踏まず)です。

アーチ構造モデルを銅線で作ってみました。

これが意外としっかりしていてビックリです。
上から押しても、一瞬はたわみますが手を離せば元に戻ります。

人の場合は、骨、靱帯、筋肉、脂肪組織、血管(血液)といった支持組織で、自重や反力に耐えられる構造になっています。

みればみるほどよくできていますね。

ヒールはそのまま履くと、図のような体重負荷率になってしまいます。
イタリア人女性のように、ヒールを履いても平地のように踵に乗っていれば、足は崩れません。高さについては、3〜5cmが自由に動ける高さらしいですね。

こちらは足の血管標本です。

血液も身体の支持組織の一つです。

液体じゃん?
と思われる方もいるかと思いますが、血管というホースに血液が流れています。消防車のペラペラホースが水が通るとしっかりするのと同じですよね。あるいは、男性のナニが拡大縮小するのも血液ですよね(笑)

つづく

タイトルとURLをコピーしました