さて、前回までの話で、なぜ日本人の女性は内股歩きが多いのか?もみえてきましたね。
つまり、ほとんど多くの日本人は、非効率な身体の使い方である【着物で内股歩き】はしていなかったと考えられます。
1.ごく一部の、特殊な職業の【姐さん】がやっていたのが、いつのまにか、一般人の美意識の一部になった。
2.内股では仕事がしにくいが、肉体労働をしなくなって、内股がどれくらい身体に悪影響を出すのかを即座に実感出来なくなっているから、平気で内股で歩いている。
3.【着物だから内股歩きになる】もまちがいです。
着物文化とはまったく関係がありません。
履き物との関係もありません。
4.安い洋服に対抗して、安い着物を売っていては商売にならない。七五三・成人式・結婚式・・・着物とは、豪華で高価な【特別な日に着る物】として広め、普段着の着物を残さなかった呉服業界のブランド戦略の功罪?
5.内股でしゃなりしゃなり歩くことを『シナ』ともいいますが、茶道や小笠原流礼法でも『シナ』は厳禁だったはずです。
というのが、【なぜ日本人の女性は内股歩きが多いのか?】に対する、わたしの回答です。
現代でいうと、キャバ嬢のアゲハ盛りは特殊な場のみだったのが、一般人にも広まったみたいな感じです(笑)
【内股は、か弱い、カワイイ感じを演出する、モテしぐさ】
などと雑誌の特集も組まれています。
確かに、バランスもナニもかも、構造的に弱いですから、弱い→かわいそう→カワイイ、と寄ってくる男もいるでしょうが・・・
しっかりとした、ちゃんとした男が寄ってくると思いますか?
本能的なことからいわせてもらえば、多くは自分より弱いモノをハンティングするわけですから、ライオンのような男ではなく、動かない相手を獲物にするハイエナかハゲタカのような男でしょうね(笑)
舞妓さんとキャバ嬢では客層が全然違います。
舞妓さんは作法や芸をしっかりマスターしているから、お金をもっているだけではなく、人としての器がしっかりした男しか遊びに行けないのです。
ちゃんとした男をゲットしたいなら、まずは自分がちゃんとしないと(笑)
・・・ヽ(´Д`)ノ
『内股は足が曲がって、太りやすく、モテない』ということを広めましょう(笑)
【男に媚びを売る、モテしぐさ】などしているから、ろくでもない男しか寄ってこないのだという、厳しい現実も教えてあげましょう(笑)
さて今日はまだまだ、話は続きます(笑)
内股歩きが身体に悪影響を及ぼすなら、なぜ昔のごく一部の姐さんたちは平気だったのか? 悪いことなら淘汰されていたのでは?
そこは単純に平均寿命の問題だと考えています。
厚生労働省発表では、2009年の日本人の平均寿命が、女性が86.44歳、男性が79.59歳と、ともに過去最高。
ほんの60年前は平均50歳です!
明治24年(1891)〜31年 男性42.8歳 女性44.3歳
昭和22年 男性50.06歳 女性53.96歳
ある統計では、50歳以上の女性の2人に1人が、変形性膝関節症などの膝の悩みをかかえているみたいです。
昔は症状が出る前に死んでいたんですね。
この連載にたびたび登場する近藤四郎先生は、平均寿命と生殖可能年齢との関係も考察されていました。
先生によると・・・
ニホンザル、キツネザル、テナガザル、チンパンジーの初潮と閉経年齢と寿命を調べると、種や寿命はちがえど、生殖可能年数の寿命に対する比率は、ほぼ65%になるとのこと。
これを人間に当てはめると、約58歳が本来の寿命だといいます。
つまり、動物は生殖が終わると、プラスアルファで数年生きて、あとは死ぬのが普通らしいです。
現代では、60代で亡くなると『まだ若いのに・・・』などといわれますが、逆によく生きたともいえます。
アラフォーとおしゃれにいわれると実感がないかもしれませんが、もういつ死んでもおかしくないということです。
自然のシステムを長くしてきたとはいえ、それでも平均80歳代。40歳を越えて生きていたら、ラッキーと思って、残りの人生のコトを考えて、やりたいことはドンドンやっていった方がいいですね。
自然の流れにあわせて、50代で死ぬ覚悟なら内股でもなんでも結構。
少しでも長く生きたいなら、足は大切に。
人間五十年。下天の内をくらぶれば夢幻のごとくなり。一度生を得て滅せぬ者のあるべきか
(幸若の舞の一節)
こんな話もあります。
わたしの友人の娘さんの年代は『O脚になりたい』というのです。
ティーンのモデルたちがみんなO脚で、足が細く見える? カワイイ? 向こう側が見えるのがいい、という理由でわざと内股で歩くのです(笑)
これもごく一部の中高生の中では流行っているらしいです(笑)
憧れや時代の常識はおそろしいですね。
下記はセブンティーンのモデルです。見事に内股ですね。