足、脚、あし・・・
死ぬまでこのカラダを動かす上で、重要な部分。
その足が、現代では危機的な状況になっているように感じる。
外反母趾・内反小趾・扁平足・開張足・凹足・ハンマートゥ・浮き指・下肢静脈瘤・足底筋膜炎・巻き爪・魚の目・タコ・足の冷え・むくみ・変形性膝関節症・変形性股関節症・O脚・X脚・膝の痛み・・・足に関するトラブルをザッとあげてもこれだけある。
腰痛・肩こりは人が二足歩行するのが原因で、宿命みたいなモノ・・・という人もいるが、化石から推定されているのは、約500万年も前から二足歩行をしているとのこと。
タンザニアのラエトリ遺跡では、360万年前の人類(アファール猿人)の2列の足跡が発見されていますが、その速度はおよそ1.0m/sで、これは現代人が市街で歩く速度とほぼ同じだといいます。
ラエトリの足跡の発見により,人類が石器の制作や脳の拡大よりもずっと前に,完全な直立二足歩行をしていたことが証明されたのでした。
脳は飛躍的な進化をしていて、身長も時代によって大幅に変わっています。
1974年に発見された320万年前の成人女性の化石「ルーシー」は、身長1.1m、体重29kgで、一般的なチンパンジーに近いようにも見える。しかし、この小さな脳を持つ存在の骨盤と足の骨は、機能的には現代人と同じものであり、確かに直立二足歩行をしていたことを示している。股関節の骨頭も現代人のそれより小さい。
もし、二足歩行が症状の原因ならば、その果てしない時間ナニをしていたのか?
足だけが400万年も進化をやめていたのか?
否、すでに立つ歩くという基本機能は完成していたのではないか?
ならば、崩れた足の構造を戻すだけで、たいていのことは解決するのでは?
いわゆる健康というモノが手に入るのではないか?
そんな問題を解決するために、いろいろと調べていくうちに、足半という奇妙な履き物に出会うのであった。
つづく
Aは現代人の直立歩行。
Bは現代人が膝と腰を曲げて歩いた歩行。
Cはラエトリの足跡化石。
David Raichlen/PLoS.
猿の足とはハッキリと拇指(親指)がちがう。
猿は手と同じようにつかむ構造になっていますが、ラエトリの足跡化石は現代人のように親指が他の4本の指と平行になっている。
1974年に発見された320万年前の成人女性の化石「ルーシー」
ラエトリの足跡化石
猿は手と同じようにつかむ構造になっている。